◆8:50 米国市場 「薄商いの中、大幅下落から下げ幅縮小」
【サマリー】
27日の米国株式市場は、NYダウ、ナスダック総合指数、S&P500種株価指数共に大幅反落となりました。アラブ首長国連邦(UAE)の資金繰り資金繰り危機の表面化を受けて約2週間ぶりの水準までの大幅下落となりました。結局、NYダウは前日比-154.48ドル(-1.48%)の10309.92ドル、ナスダック指数は前日比-37.61p(-1.73%)の2138.44p、S&P500種株価指数は前日比-23.36p(-2.10%)の1087.27pで取引を終えました。
【一日の流れ】 ※表記は全て米国現地時間
アジア市場は銀行株が売られて下落しました。中国上海総合指数が-2.36%、香港ハンセン指数は-4.84%、インドSENSEX指数は-1.32%でした。
欧州市場は、前日のドバイ債務返済の懸念が薄らぎ金融株が買い戻されて反発しました。英FT100指数+0.99%、独DAX指数+1.27%、仏CAC40種平均指数+1.15%となりました。
NY外為市場は、前日終値から円安ドル高の1ドル=86円68-70銭で取引を開始しました。
休日明けの米国株式市場はドバイ首長国の政府系投資会社ドバイワールドの資金繰りをめぐる危機が表面化し、寄付きから急落しました。NYダウは-212ドル、ナスダック指数は-62pまで売られました。急速なリスク資産からの回避で為替市場では84円台まで円高となり、原油も72ドル台まで下落しました。リスク回避の動きから米国債が買われて利回りは3.16%まで低下しましたが、欧州市場の戻りを受けて徐々に下げ幅を縮小しました。セクター別では商品市況の下落を受けて、エネルギー株、素材株の下げが大きく、次いで金融の下落が大きくなっています。11時過ぎには-90ドルまで下げ幅を縮小しその後は-130ドル近辺での揉みあいとなりました。
WTI原油先物(12限月)は、前日比-1.91ドルの1バレル=76.05ドルで取引を終了しました。感謝祭明けのNY市場は13時で取引終了で、引けにかけて再び下落しました。結局、NYダウは前日比-154.48ドル(-1.48%)の10309.92ドル、ナスダック指数は前日比-37.61p(-1.73%)の2138.44p、S&P500種株価指数は前日比-23.36p(-2.10%)の1087.27pで取引を終えました。
NY外為市場は、前日終値から円高ドル安の1ドル=86円42-44銭で取引を終えました。
また、CME(シカゴ)の日経平均先物(12月限円建て)は、大証比+130円の9200円となりました。
なお、寄付前外国証券成行注文は売りが2110万株、買いが2520万株の差し引き410万株の買い越しとなっています。
◆9:15 寄り付き速報 「欧州主要株価指数の落ち着きと円安の動きを好感し上昇」
寄り付きの日経平均は前日比+107.65円(+1.19%)の9189.17円で寄り付きました。為替が1ドル=86円60銭台と過度の円高から一服したことを好感し自動車、電機など輸出関連銘柄中心に買戻しの動きが活発になっています。しかし10月鉱工業生産指数は前月比+0.5%と市場予想の+2.5%に届かなかったことが懸念材料となっているようです。欧州市場では、ドバイワールド問題も落ち着きをみせた事で投資家心理の改善に繋がっているようです。一方で、藤井財務大臣が為替介入に否定的な発言をしたことを嫌気さし、大きく買いあがる動きは発展していないようです。
本日の主な国内の経済指標は、10月鉱工業生産指数は前月比+0.5%でした。午後に10月自動車生産、10月住宅着工戸数の発表を予定しています。
また、海外の主な経済指標は、11月シカゴ購買部協会景気指数の発表を予定しています。さらにGLOBEXのNASDAQ100指数先物は上昇していることも安心感に繋がっているようです。
本日の主な決算発表の決算発表予定は、プラネット、ザッパラス、マツモトなど4社の発表を予定しています。
業種別で見ると33業種中、全業種がプラス圏となっています。
上昇率トップは、「輸送機器(+1.58%)」、続いて、「不動産(+1.48%)」、「証券商品先物(+1.47%)」となっています。
個別では、日産自動車が前日比+17円(+2.80%)の622円となっています。従来より走行距離が2倍に伸びるリチウムイオン電池の開発に目途がついたと報道がありました。一回の充電で約300キロメートルの走行が可能のようで2015年までの投入を目標としているようです。
また、三菱UFJFG、トヨタ自動車、東芝、ソニー、コマツ、三菱商事、ソフトバンク、明電舎などが買われ、T&DHD、大林組、日水、花王、コナミなどが売られています。
新興市場は、マザーズ指数が+1.06%、日経ジャスダック平均は+0.21%、ヘラクレス指数は+0.32%となっています。
GLOBEX(シカゴ24時間金融先物取引システム)NASDAQ100指数先物は+9.75pの1769.00pとなっています。
また、為替市場はNY終値の1ドル=86円42-44銭から円安ドル高1ドル=86円68-72銭となっています。
◆10:15 「引き続き自律反発を期待した買いが入る」
10時の日経平均は+198.52円(+2.19%)の9280.04円となっています。また、TOPIX(東証株価指数)は+17.84p(+2.20%)の828.85pとなっています。日経平均は京セラやダイキン、ファーストリテイリングなど寄与率が高い銘柄が一段高し上げ幅を拡大しています。1311銘柄が値上がりとほぼ全面高の展開です。引き続き、ドバイワールド問題と、為替相場の落ち着きを好感した自律反発を期待した買いが入っているようです。一方で、公募増資を発表したT&DHDなど悪材料がある銘柄には売りも出ています。
業種別で見ると33業種中、全業種がプラス圏となっています。
上昇率トップは、「不動産(+4.58%)」、「証券商品先物(+3.62%)」、続いて「銀行(+3.60%)」となっています。
個別では、帝人が前日比+9円(+3.46%)の269円となっています。自動車の窓向けに高機能樹脂を使った素材を実用化したようです。従来のガラスに比べ30%の軽量化が可能で、2010年末に販売予定のレクサスLFAに採用されるようです。
また、荏原製作所、三井不動産、三井住友FG、三井造船、ニコンなどが買われ、ヤフー、三菱製紙、三菱レイヨン、NTTデータ、中外製薬などが売られています。
東証1部の騰落銘柄数は、値上がり1311銘柄、値下がり263銘柄、変わらず106銘柄となっています。
出来高は概算で6.1億株(前日比-0.8億株)、売買代金は3529億円(前日比-316億円)となっています。
新興市場はマザーズ指数は+2.00%、日経ジャスダック平均は+0.42%、ヘラクレス指数は+1.06%となっています。
GLOBEX(シカゴ24時間金融先物取引システム)のナスダック100先物は前日比7.50pの1766.75pとなっています。
なお、為替市場は、寄り付き後の1ドル=86円68-71銭から円安ドル高の1ドル=86円81-84銭で取引されています。
◆11:15 前引け速報 「内需や輸出、ドバイ関連銘柄も買われ大幅反発」
前引けの日経平均は、前日比+217.41円(+2.39%)の9298.93円となりました。またTOPIXは前日比+21.12p(+2.60%)の832.13pとなりました。主要株価指数は終始高値圏で推移し、銀行株中心に出遅れ気味だった内需株も買われTOPIXも大幅上昇しました。しかし、藤井財務大臣の為替介入には否定的な発言と政府の実需の景気対策が不透明なことで自律反発の域から出ないという見方が多いようです。
業種別で見ると33業種中、全業種がプラス圏となっています。
上昇率トップは、「不動産(+5.22%)」、続いて、「銀行(+4.19%)」、「証券商品先物(+3.79%)」となっています。
個別銘柄では、T&DHDが前日比-47円(-2.37%)の1936円となっています。先週末27日大引け後に最大6681万株の新株を発行し、最大1368億円の公募増資を行うと発表があったことを嫌気した売りが出ているようです。新株数は発行か部数の約24%に上り、1株価値の希薄化や需給の悪化を不安しているようです。また、調達する資金は借入金返済に充てるようで成長事業に振り分けはないようです。
東証1部の騰落銘柄数は、値上がり1381銘柄、値下がり224銘柄、変わらず77銘柄となりました。また、出来高は9.3億株(前日比-0.5億株)、売買代金は5468億円(前日比-258億円)となりました。
新興市場は、マザーズ指数は+2.10%、日経ジャスダック平均は+0.40%、ヘラクレス指数は+1.18%となっています。
また、アジア市場は、上海総合株価指数は+0.85%、香港のハンセン指数は+2.61%となっています。
GLOBEX(シカゴ24時間金融先物取引システム)のナスダック100先物は+12.75pの1772.00pとなっています。
なお、為替市場は、10時過ぎの1ドル=86円68-72銭から、円安ドル高の1ドル=86円72-74銭で取引されています。