また消火器投げ込み、教会施設に2件 兵庫・大阪

プロテスタント系キリスト教会や施設へ相次いで消火器が投げ込まれている事件で、29日、新たに兵庫県尼崎市の教会と大阪府吹田市の教会内の保育園が被害に遭った。兵庫県警と大阪府警は器物損壊事件として捜査している。

 尼崎東署によると29日午前7時ごろ、尼崎市東園田町5丁目の「日本キリスト改革派園田教会」の礼拝堂のガラス1枚が割れ、消火器が投げ込まれているのを敷地内に住む牧師(47)が見つけ、110番通報した。消火器は教会のものでなく、安全栓が抜けて礼拝堂の床に消火剤が散乱していた。

 さらに、吹田署によると29日午後6時半ごろ、吹田市竹見台1丁目の「日本基督教団千里聖愛教会」施設内の保育園の窓ガラス1枚が割れているのを通行人が見つけ、近くの交番に届けた。署員が駆けつけたところ、屋内に消火器1本が落ちていた。

輪島塗の技術に驚き 珠洲・飯田小児童が見学

稲忠漆芸会館
 珠洲市飯田小学校の三~五年生五十四人が二十七日、輪島塗の工場見学ができる輪島市塚田町の稲忠漆芸会館を訪れ、作業工程を見学した。

 社会見学を兼ねた遠足で訪問。下地塗りから研ぎ物、沈金、蒔絵(まきえ)などの工程をガラス越しに見学し、職人の技に触れた。

 輪島塗伝統工芸士の越戸光雄店長が案内し、木地から加飾までの工程が百二十四に及ぶことや、蒔絵に用いる筆がネズミの毛であることなどを説明すると、児童たちは「へえすごい」と感嘆の声を上げていた。

 館内で展示・販売されている商品も鑑賞した。徳田哲郎君(五年)は「大きなものも手づくりしていることに驚きました」と話した。「絵が大好き」という青木葵さん(五年)は「細かい作業でオリジナリティーがすごいと思いました」と輪島塗の世界に興味を引かれた様子だった。

 会館によると、四、五月の遠足シーズンに県内の約二十の小学校が見学に訪れるという。 (小塚泉)

また消火器投げ込み、教会や教会経営の保育園に 大阪

プロテスタント系キリスト教会への消火器の投げ込みが相次いでいる問題で、27日朝、大阪市旭区と同市此花区の教会や教会が経営する保育園が相次いで被害に遭ったことが分かった。大阪府警は建造物損壊容疑で調べている。

 府警によると、旭区今市2丁目の日本基督教団森小路教会1階玄関に消火器1本が投げ込まれ、木製の扉が壊されたという。また、此花区春日出中1丁目の日本キリスト教団大阪四貫島教会が経営する保育園の1階教室に消火器1本が投げ込まれ、窓ガラスが割れていたという。

お伊勢参り 新名物に

■勾玉ストラップやネックレス 外宮参道周辺
■五十鈴川伏流水で水・サイダー おかげ横丁

伊勢神宮かいわいで、「ご当地」ならではの商品が誕生し、観光客の人気を集めている。(松永佳伸)

 伊勢神宮の式年遷宮に向け、外宮にある「勾玉(まがたま)池」にちなんだ新商品が誕生した。カラフルな勾玉のガラスをあしらった携帯ストラップとネックレスが、女性観光客などに好評だ。

 勾玉池の周りは約500メートルの遊歩道になっていて、初夏にはショウブやヒトツバタゴ(別名ナンジャモンジャ)の花が咲くなど、市民の憩いの場として親しまれている。

 外宮参道周辺の活性化に取り組んでいるアウトドアショップ経営の山本武士さん(47)と番組制作会社経営の東友章さん(30)が昨年12月、「伊勢の魅力を発信できるような商品開発を」と会社を設立。「三種の神器」の一つで、魔よけや幸運を招くとされ、森羅万象の命の象徴とも言われる勾玉に注目した。

 勾玉のガラスの中には、伊勢の自然や神宮の森をイメージした模様や色彩を表現。ネックレスは、約50種類の勾玉のガラスと25色ある麻ひもを組み合わせて楽しめる。山本さんは「外宮に思いをはせる一品として気に入っていただければうれしい」と話す。

 ネックレスは、大が6090円、小が3990円、小瓶(モミだね入り)が7140円。携帯ストラップは2100円。同市本町のカフェ「バッドパームスカフェ」で展示、販売している。問い合わせは、山本さん(0596・23・0028)へ。

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 伊勢神宮の内宮前を流れる五十鈴川の伏流水を使ったミネラルウオーター「神路の水」と地サイダー「横丁サイダー」が、内宮近くのおかげ横丁で販売されている。

 1日14万人が伊勢神宮を参拝した1830(文政13)年以降、60年周期でおかげ参りが盛んになったが、今年は60年に一度の「おかげ年」にあたるため、おかげ横丁の運営会社「伊勢福」が、ご当地の飲み物として開発した。

 神路の水は、体内での負担が少ない中性水で水分補給に適している。ペットボトル(500ミリリットル)で1本150円。口当たりがまろやかで飲みやすいという。

 横丁サイダーは、昔ながらのサイダーの雰囲気を再現し、炭酸は弱めにした。340ミリリットルで200円。さわやかなのどごしと懐かしい味わいが特徴。いずれもおかげ横丁の伊勢路名産味の館などで販売している。問い合わせは、同横丁総合案内(0596・23・8838)へ。

女子プロ野球、59年ぶり復活!兵庫が歴史的1勝

◆ 開幕戦に2295人の観衆が集まる ◆

 <兵庫8-0京都>京都アストドリームスと兵庫スイングスマイリーズの2球団が参加する日本女子プロ野球リーグが23日、京都市のわかさスタジアム京都で2295人の観衆を集めて開幕した。1950年に発足し、2年で活動を停止した日本女子野球連盟以来、59年ぶりとなる女子プロリーグ復活。注目の開幕戦は兵庫のエース・小西美加投手(27)が京都打線を4安打無四球に抑えて完封し、歴史的な白星を挙げた。

◆ 小西「最高です」完封&リーグ初打点! ◆

 歴史に名を刻んだ。8点リードの9回。兵庫のエース・小西が最後の打者を外角直球で空振り三振に仕留めると、マウンドに歓喜の輪が広がった。「最高です。ゲームセットの瞬間は野球人生で一番気持ちよかった」

 101球を投げきり、人生初の9回完投。4安打完封で歴史的1勝を挙げたチーム最年長27歳は、お立ち台で最高の笑顔を見せた。3番打者として初回の1死三塁では先制の中犠飛を放ち、リーグ初打点も記録した。

 2295人の観衆が見守った一戦。ここまでの道のりは平たんではなかった。昨年8月にリーグ創設を発表。12月のドラフトを経て、両軍選手は2月から大阪・高槻市の選手寮で生活を始めた。午前9時から午後2時まで練習し、夜は柔道整復師の専門学校に通った。帰寮が午後11時を回る日もあったが、睡眠時間を削って練習にあてた。その成果を存分に発揮した。

 中盤以降は兵庫の一方的な展開となったが、京都の選手も最後まで元気にグラウンドを駆け回った。勝利に男泣きした兵庫・川越監督は「まだ40分の1です。次も勝てるように頑張りたい」と気を引き締めた。本当の勝負はこれから。女子野球の未来を背負う30人のシンデレラが、小さなガラスの靴で、大きな一歩を踏み出した。

上海万博リハーサル、外国メディアに初公開

【上海=加藤隆則】5月1日の開幕を前に行われている上海万博の内覧会の模様が23日、初めて外国メディアに公開された。

 20日には会場建設関係者ら20万人が入場し、混雑で外国パビリオンのガラスが割れるなどのトラブルが発生したものの、3回目となるこの日は、午前8時(日本時間同9時)の開門後、招待を受けた市政府の元幹部ら約10万人が整然と参観を始めた。

 内覧会は本番の予行演習を兼ねており、多くのパビリオンの展示やイベントなどは、基本的に開幕後と同じだ。

 元エンジニアで模範労働者の●大章さん(71)は、ガイドを手に「外国では最高の13億元(約169億円)を投じたサウジアラビア館は必見。インド館でカレーも食べたいし、最低でも3日間は必要だね」と楽しそうに話した。(●はにんべんに「冬」)

 一方、門の外では、年配者はみな入場できると勘違いした女性が「80歳の父親を連れてきたんだ」と警備員に懇願する場面も。内覧会の無料のチケットを1枚300元(約3900円)で売りさばくダフ屋も登場した。

 10月31日まで開かれる上海万博の入場者数は7000万人以上、1日平均で40万人、最も多い時では80万人に達すると見込まれている。24、25日には、最高で50万人を動員した予行演習を行う。

(2010年4月23日11時04分 読売新聞)

新図書館 蔵書80万冊 富山市方針、県で最大規模

富山市が同市西町の旧大和跡地に整備する市立図書館の基本方針を話し合う検討委員会(委員長・立野幸雄県立図書館長)の第一回会合が二十一日、同図書館(丸の内)であった。市は、蔵書を県内最大規模の八十万冊とする案を示した。

 現在の蔵書は三十五万冊で、充実を求める声が多かったという。新図書館では開架図書四十万冊、書庫収蔵四十万冊として県立図書館と同じ規模にする方針。

 新図書館のコンセプト案には「地域の情報基盤」や「知的資産の保存庫」、中心部の「にぎわいの拠点」の役割も盛り込んだ。

 委員からは「駐車場を整備してほしい」「多目的ホールも必要」などの意見が出た。

 市は五月に二回目の会合を開き、整備基本方針をまとめる。

 現在の図書館は一九七〇(昭和四十五)年に建てられ老朽化が進み、対策が必要になっていた。

 旧大和跡地で計画されている再開発ビルには、市立図書館のほか、富山第一銀行の本店機能や市の公文書館、ガラス美術館が入居する予定。 (渡辺ゆり)

金沢で特別鑑賞会 間近に古美術見学

◆國華清話会◆

 日本・東洋美術研究誌「國華」の発行を支援する「國華清話会」の特別鑑賞会が20日、金沢市上近江町の金沢美術倶楽部と同市出羽町の県立美術館で開かれ、各地から集まった会員ら約100人が古美術品を間近に鑑賞した。

 展示されたのは富山県の実業家でイセ文化基金理事長の伊勢彦信さんが収集した中国・景徳鎮や古九谷の焼き物と日本画、県立美術館が収蔵している日本画や古九谷など。通常の展覧会ではガラス越しにしか見られない美術品をすぐ近くで見られる機会とあって、参加者らは熱心に見入っていた=写真。

 「加賀の伝統文化」の題で講演した県立美術館館長の嶋崎丞(しまさきすすむ)さんは、江戸前期の京都の文化人らが加賀藩主・前田家の支援を受けていたことや、桂離宮が八条宮家に嫁いだ前田家の姫の持参金で建てられたことを指摘。「金沢文化に大きな影響を与えた京の文化も、実は加賀藩の支援で栄えていた」と語った。

高齢・障害者ら 専用駐車開始 同じ立場の人と 安心して

県内でも金沢、七尾で
 高齢者や障害者らの専用駐車スペース「高齢運転者等専用駐車区間制度」が十九日、全国三百六十二カ所でスタートし、県内も金沢市兼六町と七尾市生駒町で始まった。

 兼六町は四台分で、兼六園に隣接する兼六坂から石川門へ向かう一方通行道路沿い。生駒町は三台分で、一本杉通り近くの御祓(みそぎ)川西岸の仙対橋から亀橋方向に向かう一方通行道路沿いとなる。

 申請初日、七尾署には三人が手続きに。七尾市石崎町の医師佐原吉博さん(74)は「同じ年代の人が車を止めている場所だと、安心して駐車できる。とてもありがたい」と話した。

 対象は、普通乗用車の運転免許を持つ人のうち、満七十歳以上▽聴覚障害、肢体不自由を理由に免許証に条件が付いている人▽妊娠中または出産後八週間以内の女性。

 利用する場合は、住所地を管轄する警察署窓口で、運転免許証や自動車検査証、母子健康手帳などを添えて申請。「標章」が即日交付され、フロントガラス内側など見やすい場所に掲示することが必要になる。

 標章の貸し借りや譲渡はできない。標章を持たない人が駐車した場合は違反の取り締まり対象になり、ほかの場所より二千円高い反則金や放置違反金が科される。 (室木泰彦、福本英司)

高齢者ら駐車専用スペース

◆13カ所で始まる◆

  病院や役所に近い駐車禁止の道路に19日から、高齢者や障害者、妊婦らの駐車専用スペースができる。昨年4月の道路交通法改正に伴い、全国一斉に実施される。県内では松江市の県立図書館や出雲市の島根大医学部付属病院周辺など8市町の13カ所、計30台分で始まる。(小林一茂)

 県警交通規制課によると、利便性を高めて高齢者らが駐車場を探しながら運転する危険を防ぐのが狙い。専用スペース(高齢運転者等専用駐車区間=写真上)を利用できるのは70歳以上や身体、聴覚に障害がある人。妊娠中か出産後8週間以内の女性。県内の対象者は約6万5千人いるという。

 希望者は19日以降、自宅近くの警察署か広域交番に運転免許証と車検証(妊娠中の人らは母子手帳も)を提示して申請。「高齢運転者等標章」と記された証明書を受け取る。即日交付されるという。

 標章はフロントガラスから見えるように置く。全国の専用スペースでも駐車できるが、申請者以外が利用すると違法駐車となり、通常の違反金に2千円が上乗せされる。標章を他人に貸すなどすると、5万円以下の罰金が科せられる。

 県内で専用スペースが設置される松江市などの13カ所は、各施設の駐車場の利用状況や交通量、道路幅などから検討。駐車場が見つけにくい所に重点を置いて決めたという。「標章車専用」の標識=写真下=が目印で、今後も増やしていくという。