女子プロ野球、59年ぶり復活!兵庫が歴史的1勝

◆ 開幕戦に2295人の観衆が集まる ◆

 <兵庫8-0京都>京都アストドリームスと兵庫スイングスマイリーズの2球団が参加する日本女子プロ野球リーグが23日、京都市のわかさスタジアム京都で2295人の観衆を集めて開幕した。1950年に発足し、2年で活動を停止した日本女子野球連盟以来、59年ぶりとなる女子プロリーグ復活。注目の開幕戦は兵庫のエース・小西美加投手(27)が京都打線を4安打無四球に抑えて完封し、歴史的な白星を挙げた。

◆ 小西「最高です」完封&リーグ初打点! ◆

 歴史に名を刻んだ。8点リードの9回。兵庫のエース・小西が最後の打者を外角直球で空振り三振に仕留めると、マウンドに歓喜の輪が広がった。「最高です。ゲームセットの瞬間は野球人生で一番気持ちよかった」

 101球を投げきり、人生初の9回完投。4安打完封で歴史的1勝を挙げたチーム最年長27歳は、お立ち台で最高の笑顔を見せた。3番打者として初回の1死三塁では先制の中犠飛を放ち、リーグ初打点も記録した。

 2295人の観衆が見守った一戦。ここまでの道のりは平たんではなかった。昨年8月にリーグ創設を発表。12月のドラフトを経て、両軍選手は2月から大阪・高槻市の選手寮で生活を始めた。午前9時から午後2時まで練習し、夜は柔道整復師の専門学校に通った。帰寮が午後11時を回る日もあったが、睡眠時間を削って練習にあてた。その成果を存分に発揮した。

 中盤以降は兵庫の一方的な展開となったが、京都の選手も最後まで元気にグラウンドを駆け回った。勝利に男泣きした兵庫・川越監督は「まだ40分の1です。次も勝てるように頑張りたい」と気を引き締めた。本当の勝負はこれから。女子野球の未来を背負う30人のシンデレラが、小さなガラスの靴で、大きな一歩を踏み出した。

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