狙いは留守のマンション1階

草津署が2月に窃盗の疑いで逮捕し、窃盗罪で起訴された大阪市浪速区恵美須西3丁目、無職服部元一容疑者(47)が、マンション1階の留守宅ばかりを狙い、近畿一円で約60件にのぼる総額約120万円の窃盗を重ねたと自供したことが捜査関係者への取材で明らかになった。同署はうち2件の裏付けをとり、近く窃盗と窃盗未遂容疑で追送検する。

 追送検容疑は昨年11月19日、草津市のマンション1階の留守宅2軒に侵入。1軒で時計(約30万円相当)と1万5千円の商品券を盗み、他の1軒は未遂に終わった疑い。同署によると、ガスバーナーで窓ガラスを熱した後、水をかけて冷やして割り、鍵を外して侵入したという。

 服部容疑者は、「昨年6月に会社をやめ、インターネットで侵入手口を調べて8月から窃盗を始めた。月約10件ペースでやった」と話しているという。窓に小石を投げ、反応を見て留守宅を見つけていたという。

 同容疑者は昨年11月19日、草津市のマンション1階の医師宅に侵入し、現金3万円などを盗んだとして、起訴された。

窃盗:1500万円入り金庫、事務所から盗難--千葉 /千葉

28日午前、千葉市若葉区多部田町の住宅リフォーム会社「宏輝住設」の女性従業員から「現金約1500万円が入った金庫が無くなっている」と110番があった。千葉東署が窃盗事件として捜査している。

 同署によると、事務室は前日午後11時ごろ別の従業員が施錠。女性従業員が事務所に来た28日午前11時半ごろまで無人。事務所の鍵は開けられた状態だったという。金庫の重さは50~60キロ。室内が荒らされた形跡はなく、窓ガラスが割られるなどの被害もないため、同署は事情に詳しい者が盗んだ可能性もあるとみて調べている。【西浦久雄】

窓ガラス損壊受け防犯や巡視強化確認 東根の13小中校長会

東根市の東根一中と東根小で、相次いで窓ガラスが割られた器物損壊事件を受け、東根市教育委員会は26日、市役所で臨時校長会を開いた。市内13小中学校の各校長が出席し、防犯や巡視態勢の強化を確認した。

 小関正男教育長が「連携しながら再発防止に努めていこう」とあいさつ。全小中学校共通の対応として▽校内や敷地内の巡視の徹底▽校舎や体育館の一部照明と外灯の夜間の常時点灯▽敷地内の出入り口にチェーンやロープを設置する▽子どもや保護者に対する文書配布▽近隣住民への情報提供の依頼-を確認した。矢作隆教育次長は「被害がこれ以上拡大しないよう危機意識を持って取り組んでほしい」と訴えた。

 東根一中では昨年12月から今月24日まで、計4回合わせて67枚の窓ガラスが割られているのが見つかった。東根小では25日に体育館の窓ガラス2枚の被害が確認された。

街おこしのプロ 小樽復帰

■市職員→全国で活躍 木村俊昭さん
■市街地活性化に手腕期待

 小樽市の人事が25日発表され、“スーパー公務員”として全国を駆け回っている元小樽市職員で、農林水産省大臣官房企画官の木村俊昭さん(49)が4月1日付で同市の産業港湾部副参事(次長職)に復帰することがわかった。

 同市では丸井今井小樽店やグランドホテルの閉館など中心市街地が疲弊。そこで、中央で地域と大学との連携講座を開講するなど、地域活性化に関する政策や調査研究を担当していた実績を評価し、経験を生かしてもらおうと呼び戻した。

 木村さんは市産業振興課や企画政策室などを歴任、「ガラスの街・小樽」のブランド化などに成功。街おこしの手腕を買われ、2006年に内閣官房地域活性化統合事務局の企画官に出向した。

 市職員時代の体験などをまとめた著書「『できない』を『できる!』に変える」などを発行、テレビにコメンテーターとして出演するなど幅広い活躍をしている。

 木村さんは取材に対し、「全国の地域活性化例に学び、まち全体に最もよい状況を考え、まちを支える人財育成のシステム化などを実践したい」と抱負を話した。

器物損壊:窓ガラス59枚、また割られる--東根一中 /山形

24日午前5時45分ごろ、東根市鷺の宿の東根市立東根一中(武田栄一校長)で、学校の窓ガラス59枚が割れているのを巡回中の警備員が発見した。中学によると、割れていたのは、校舎や体育館、トイレの窓ガラスですべて1階。村山署は何者かがいたずらで割ったとみて調べている。

 同署によると、23日午後11時ごろ、体育館1階トイレの窓ガラス1枚が割られているのを巡回中の署員が発見したが、その時点では他の窓ガラスに異常はなかったという。同校では昨年末から3回、計8枚の窓ガラスが割られ、署員や警備員が巡回を増やしていた。

 佐藤幸正教頭は「このような事件が起き、誠に残念」と話した。【鈴木健太】

ケーブル落下防止、不十分の可能性 JRストップ

JR埼京線、山手線、湘南新宿ラインが23日夜、停電で約3時間半にわたって運休し、約26万人に影響したトラブルは、目白駅(東京都豊島区)の駅舎天井部分に設置された高速無線通信用ケーブルの落下防止策が不十分で、通過した埼京線列車が切断した可能性が高いことが、JR東日本への取材で分かった。国土交通省関東運輸局は24日午後、JR東から事情を聴く。

 JR東によると、23日午後7時18分ごろ、目白駅を通過する埼京線下り普通列車の運転士から「何かが落ちてきて運転台の窓ガラスに当たった」との報告を受けたのとほぼ同時に、同線と湘南新宿ラインの新宿―池袋間が停電。隣接して走る山手線も非常無線が鳴ったため、手動で電気の供給を止めて運行を停止した。

 その後の同社や警視庁目白署の調べで、埼京線下りと並行して走る山手線内回りの架線に、銅製のケーブル(長さ約50メートル、直径約1.5センチ)が絡みついているのを発見。停電は、架線とケーブルのショートが原因と判明した。

 目白駅でのケーブル落下防止策として、同社は当初、「金具で固定している」と説明していたが、プラスチック製留め具だったことが判明。この留め具は1~2メートルごとに二重に取りつけていたものの、固定不足で緩み、ケーブルを埼京線下り列車が切った可能性が高いという。

 ケーブルは同社が「駅でもモバイル」を宣伝文句に普及を進める高速無線通信サービス「WiMAX(ワイマックス)」用で、目白駅では駅舎天井部分に昨年2月に設置。無線設備とアンテナを線路を横断する形で結んでいた。

 現在サービスが行われている111駅のうち、目白駅を含む4駅以外は屋内に設置されており、架線と接触することはない。また、目白駅では、他の3駅では講じられていた落下防止管などの二重の対策がなかったという。
全線復旧まで約3時間半と長びいたことについて、同社は「列車から乗客を降ろすための安全確保に時間がかかった」と説明。通常は線路づたいに乗客を歩かせることはしないが、列車が運行不能になったため、降車を決断したという。だが、同列車の乗客数について当初、実際の3分の1以下の約400人と推定する不手際もあり、降車に約1時間かかった。

 また、池袋駅などでは構内放送で「線路に物が投げ込まれた」と乗客に誤った説明をし、混乱を増幅させた。

 同社は「当社の設備が重大な輸送障害を起こし、乗客の皆様に深くおわびするとともに、再発防止に全力を挙げる」としている。(小林誠一)

民家強盗、3万円奪い逃走

 23日午前3時ごろ、兵庫県明石市二見町の自営業、深川宗徳さん(62)方に、男が1階の窓ガラスを割って押し入り、2階で寝ていた妻(62)に刃物のようなものを示し、「金ないか」と脅した。男は妻が差し出した財布から約3万円を奪い「まだあるか」とさらに要求。妻とともに1階へ降りたところ、妻がすきを見て逃げたため、男も逃げた。深川さんや妻にけがはなかった。兵庫県警明石署は強盗事件とみて男の行方を追っている。

 同署によると、男は黒のかっぱを着て、覆面のようなもので顔を隠していたという。

切断遺体の女性、帰宅直後連れ出しか

福岡市西区の能古島海岸で、同市博多区の会社員諸賀(もろが)礼子さん(32)の切断遺体が見つかった事件で、諸賀さんがいつも持ち歩いていたバッグが自宅アパートに残されたままだったことが、捜査関係者への取材でわかった。福岡県警は諸賀さんが仕事を終えて自宅に戻った後、何者かに連れ出され、殺害された疑いがあるとみている。

 県警などによると、諸賀さんは5日午後7時頃、勤務先の同県筑紫野市の医薬品卸会社を1人で退社。6日朝、ゴルフコンペの集合時間に姿を見せなかった。上司がアパートを訪ねたところ、玄関ドアは施錠されたままで応答がなく、携帯電話もつながらなくなっていた。

 捜索願を受理した県警が7日、室内を調べたところ、諸賀さんが普段使っていたバッグが見つかり、中には現金入りの財布が入っていた。携帯電話は見当たらず、ベランダの窓ガラスが割れていた。

 バッグや財布を自宅に置いたまま外出するのは不自然であることから、県警は、諸賀さんが帰宅した直後、トラブルに巻き込まれた可能性があるとみている。

 諸賀さんの遺体の一部は15日、能古島海岸で発見された。捜査本部は17日も約40人態勢で島周辺を捜索したが、遺留品などは見つからなかった。

(2010年3月18日 読売新聞)

れんが抜き取り4月上旬以降にずれこみ

日本原燃は16日、六ケ所再処理工場の炉の天井からはがれ落ちた耐火れんがを回収する作業時期について、当初予定していた「3月中」が事実上困難となり、4月以降にずれ込む可能性が高いことを明らかにした。相次ぐトラブルで長期化する試運転がさらに延びることもありそうだ。

 耐火れんがは一昨年暮れ、高レベル放射性廃液とガラスを混ぜる炉から落下しているのが見つかった。原燃によると、現在は炉の底に落ちた耐火れんがの回収作業に必要な設備の取り付けなどを進めている段階。しかし、回収するには内部でガラスが冷えて固まっている炉を1千度以上に加熱する必要があるが、約2週間かかるこの「熱上げ」がまだ始まっていない。

 その理由を原燃は「遠隔操作による準備作業を慎重に進めてきた結果」と説明。今週末までに始める予定という。

 昨夏に原燃が発表した新スケジュールは、今年7月に高レベル放射性廃棄物のガラス固化体の製造試験を再開させ、10月の試運転終了(完工)を目指している。

浜松北高転落事故:県に2000万円支払い命令 予見できた--地裁支部判決 /静岡

県立浜松北高校で02年、校舎の屋根が割れて転落し後遺症を負ったとして当時、同校1年だった男性(23)と両親が県を相手取り、約1億8000万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決が15日、静岡地裁浜松支部であった。中野琢郎裁判長は原告の主張を一部認め、県に約2000万円の支払いを命じた。

 判決によると、02年5月、男性は屋根に落ちたテニスボールを拾うため高さ約4・7メートルのガラス製の屋根に乗ったところ、ガラスが割れて床に転落。重傷を負い、左足などに後遺症が残った。

 裁判は、ガラス製の屋根を設けた県の責任の有無や、危険性を学校が生徒に伝えていたかが主な争点だった。

 中野裁判長は判決で「同様の事故が以前2回発生しており、事故は予見できた」として当時の校長らの責任を認定。一方、屋根は安全性を欠いた設計だったとの原告の主張は「生徒が乗ることは本来の目的ではない」として退けた。

 遠藤亮平県教育長は「主張が一部認められず残念だ。判決内容を精査し対応を検討する」とのコメントを出した。【小玉沙織】