金沢で特別鑑賞会 間近に古美術見学

◆國華清話会◆

 日本・東洋美術研究誌「國華」の発行を支援する「國華清話会」の特別鑑賞会が20日、金沢市上近江町の金沢美術倶楽部と同市出羽町の県立美術館で開かれ、各地から集まった会員ら約100人が古美術品を間近に鑑賞した。

 展示されたのは富山県の実業家でイセ文化基金理事長の伊勢彦信さんが収集した中国・景徳鎮や古九谷の焼き物と日本画、県立美術館が収蔵している日本画や古九谷など。通常の展覧会ではガラス越しにしか見られない美術品をすぐ近くで見られる機会とあって、参加者らは熱心に見入っていた=写真。

 「加賀の伝統文化」の題で講演した県立美術館館長の嶋崎丞(しまさきすすむ)さんは、江戸前期の京都の文化人らが加賀藩主・前田家の支援を受けていたことや、桂離宮が八条宮家に嫁いだ前田家の姫の持参金で建てられたことを指摘。「金沢文化に大きな影響を与えた京の文化も、実は加賀藩の支援で栄えていた」と語った。

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