窃盗:地デジTV盗多発 高価格の最新型狙う 宇都宮、真岡などで数十件発生 /栃木

◇移行前に需要高く 転売目的の犯行か
 来年7月24日の地上波テレビのアナログ放送停止とデジタル放送への完全移行まで1年を切り、地デジ対応チューナーやテレビの需要が高まる中、宇都宮市などを中心に県内で地デジ対応テレビを狙った窃盗事件が数十件発生していることが29日、捜査関係者への取材で分かった。県警は転売目的の連続窃盗事件とみて捜査している。【松本晃】

 捜査関係者によると、地デジ対応テレビが狙われる窃盗事件は今年3月ごろから、宇都宮や真岡、さくら市などで計約20~30件発生。いずれも住民不在時の民家やアパートを狙った空き巣で、無施錠の玄関や窓ガラスを割られて侵入されていた。盗まれたのは主に、地デジ対応の液晶テレビなど最新型テレビ。この他、現金も一部盗まれているという。

 宇都宮市内の複数のリサイクルショップによると、昨年末ごろから地デジ対応のテレビやチューナーの需要が急激に高まっているといい、「普段から問い合わせも多く、品が入ってもすぐに売り切れる」と話す。また持ち込まれる商品の型式や年式、程度にもよるが、中古電化製品の中でも人気が高いことなどから、他の家電製品に比べて買い取り価格を数割高く設定しているという。

 こうした背景から、県警捜査3課は地デジ完全移行へ向け需要が高まり、比較的高価格で取引される新型テレビを狙った犯行グループによる連続窃盗事件とみて捜査している。

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