放火未遂容疑で組幹部ら逮捕へ、みかじめ料拒否理由か

山口県防府市で2009年、パチンコ店への放火事件があり、福岡、山口両県警は北九州市を拠点とする指定暴力団・工藤会系組幹部ら2人が犯行にかかわったと断定、28日にも現住建造物等放火未遂容疑で逮捕する方針を固めた。

 みかじめ料(用心棒代)の支払いを拒否されたことに対する嫌がらせとみて追及する。

 捜査関係者によると、同会系組幹部藤本一郎(37)(福岡県みやこ町徳永)、土木作業員土谷誠(27)(同県行橋市北泉)の両被告(いずれも別の詐欺事件で起訴済み)。

 2人は09年11月中旬の未明、パチンコ店の出入り口ガラスをゴルフクラブで割り、店内にガソリンのような液体をまいて火をつけ、内壁など数平方メートルを焼いた疑いが持たれている。店の2階は従業員寮だったが、けが人はなかった。

 現場に残されたゴルフクラブの指紋などから2人が浮上したという。

 両県警によると、この店の系列店が09年に北九州市内に開店した際、工藤会側がみかじめ料を要求。店側が拒否したところ、系列の別店舗などに対する嫌がらせが相次いだ。放火事件もその一環とみている。

(2010年6月28日 読売新聞)

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