高齢者らの専用駐車区間、本県には24台分設置 19日から

警察庁は15日、高齢者や障害者、妊婦らを対象とした専用駐車区間を19日から全国で導入すると発表した。駐車時に必要な標章の申請も同日から全国の警察署で受け付ける。専用区間は官公庁や病院、金融機関などの近くに全国で362カ所、計約1148台分を設置し、県内では弘前、青森、八戸の3市、計6カ所に24台分が設けられる。病院や福祉関係施設など、高齢者らの利用頻度が高い場所が選ばれた。
 専用区間を利用できるのは、自動車の運転免許保有者で、70歳以上の高齢者と身体や聴覚に障害がある人、妊娠中や出産後8週間以内の女性。標章の申請には免許証や車検証などが必要で、即日または2週間以内に交付される。駐車する際は、標章を自動車のフロントガラスの内側などに掲示する。
 利用できるのは標章の申請者のみで、他人に貸与したり譲渡したりすると5万円以下の罰金。対象者以外が駐車した場合は違法駐車となり、通常の放置違反金に2000円が上乗せされる。
 弘前市内は、八幡町1丁目の社会福祉協議会前と宮園2丁目のB&G海洋センター前にそれぞれ4台ずつ駐車区間が設けられ、午前8時から午後9時まで利用可能になる。
 青森市内では、勝田1丁目の市民病院東側と佃2丁目の元気プラザ西側に合わせて7台の専用区間が用意されている。
 県警交通規制課によると、県内3市の各警察署での標章交付は、原則として即日交付で対応する予定。弘前署にはこれまで約10人から問い合わせがあったという。
 同課は「今のところ、標章の利用者数がどれぐらいになるか分からない」としながらも、全国的な利用状況を踏まえて今後、専用区間の拡大も検討する方針だ。
 県警交通部は「高齢運転者らの便宜を図るとともに、駐車場を探しながら行う運転時間を少なくすることで、交通事故の防止にも役立てたい」と話している。
 全国では愛知県が最多で99台分あり、新潟県96台分、北海道78台分と続く。東京都や岡山、徳島、福岡各県では無料の専用区間のほか、一部の時間制路上パーキングが専用区間として有料で使用できる。

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