再開発ビルに市立図書館

富山の大和跡地

 旧大和富山店(富山市西町)の跡地に建設が予定される再開発ビルに、富山市が市立図書館やガラス美術館を入居させる方針を固めたことが28日、わかった。富山第一銀行も、本店機能を移転する考え。路面電車の環状線開業や2014年度末の北陸新幹線開通が追い風となり、暗礁に乗り上げていた再開発が動き出す見通しとなった。

第一銀本店も移転へ

 集客期待 方針転換

 市は新年度予算に事業への補助金を計上する方針。29日午後に森雅志市長が臨時の記者会見を開き、詳細を説明する。

 大和富山店は建物の老朽化などのため、2007年9月に現在の場所に移転した。跡地の地権者らは再開発準備組合を設立し、跡地の利用方法を検討してきた。

 敷地面積は約4400平方メートル。当初は、地下1階、地上18階の高層ビルをつくり、商業施設と公共施設にマンションを組み合わせる予定だった。組合側は、市立図書館の入居を市に要望したが断られたため、市立のガラス美術館の誘致を進めていた。

 組合側はさらに、老朽化で本店機能の移転を考えていた富山第一銀行に対しても、繰り返し入居を要望していた。ただ、具体的な交渉は進まず、08年度には、事業計画作成費などのために市がいったん計上した予算を全額減額するなどしていた。

 富山第一銀行側は09年9月、プロジェクトチームを発足させ、本格的に検討を開始。市が再開発ビルへの移転の可否の回答を求めたところ、移転の方針を最終的に固めた。市も、老朽化した図書館への集客を期待して、これまでの考えを改めた。

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