ノーベル賞、3氏に物理学賞 光通信・CCD技術で成果

【パリ=古谷茂久】スウェーデン王立科学アカデミーは6日、2009年のノーベル物理学賞を香港中文大学の元学長チャールズ・カオ博士(75)と、米ベル研究所の元研究員ウィラード・ボイル博士(85)、同ジョージ・スミス博士(79)の3氏に贈ると発表した。光ファイバーを使った通信技術や、デジタルカメラの感光素子の開発などIT(情報技術)の発展に貢献したことが評価された。

 世界は光ファイバーによる大容量の通信網で結ばれており、情報は瞬時に行き交っている。カオ氏は1966年、透明度の高いガラスを導線に使えば光を使って高速通信ができることを予測、遠方にまで情報を送れる光ファイバーの原理を考案した。光通信はその後に実用化され、現代社会の大容量通信網へとつながった。

 ボイル氏とスミス氏は69年、光を電気信号に変えるCCD(電荷結合素子)を開発した。CCDは従来のフィルムに代わり、デジタルカメラやデジタルビデオ、新しい内視鏡などの実用化につながった。(06日 21:13)

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