写真家・織作峰子さんが金沢で凱旋展-郷土に思い込め「雪の世界」を表現

7月2日12時2分配信 金沢経済新聞

 金沢21世紀美術館(金沢市広坂、TEL076-220-2800)で現在、「織作峰子写真展~DIMENSIONS」が開催されている。石川県小松市出身で海外でも活躍する織作さんが一昨年パリで開催した個展の凱旋展で、郷土愛を伝える作品と斬新な写真の見せ方が注目を集めている。

 同展では、織作さんが故郷で雪とともに生まれ育った幼いころの体験をヒントに、心の中にイメージする「花」を通して写真で雪の情景を表現する「自分探しの短い旅」と位置付けている。84×60センチと大きなサイズの全55作品が収められた写真集を1ページずつ開いた状態でテーブルの上に展示、各テーブルを巡る床下には白いガラス原料の粉を砂に見立てて敷き詰めた「雪の回廊」を創り出している。

 ほぼ原寸大の花の写真は、蛇腹式のカメラを使い透明板の下から光を当てじっくりと撮影されたため墨絵に近い表情を醸し出し、足元の「白い雪」に溶け込むように来場者を誘う。印画紙に筆を入れたオリジナル作品は壁面に展示する。

 織作さんが「自分探し」のキーポイントとしたのは「夢の中で見た映像が、目覚める瞬間にモノクロームの世界へ変化する感覚」という。また、「自分作り」の素材としてとして採用した「雪」については、「雪の音を聞き、そのにおいを嗅ぎながら雪のぬくもりを肌で感じて育った感覚を思い起こした」と故郷に思いを寄せる。

 作品ごとに、織作さんがイメージするタイトルと文章が添えられ、その中の一つ「集~PARTY」には「パーティは嫌い。華やかさの裏に終宴後に倍の淋しさが待っているから」と、織作さんの感性があふれる表現が作品をより際立たせている。

 開館時間は10時~18時。入場料は、一般=700円、中学生以下=無料。7月12日まで。

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