10月10日6時12分配信 河北新報
自動車大量生産の幕開けを告げた米国のT型フォードや最新のF1エンジンを展示する「自動車の過去・未来館」が11月1日、仙台市青葉区の東北大工学部内に開設される。創立100周年記念の一環として同大大学院工学研究科が設置した。
展示されるのはT型フォード(1926年製)と、T型の後継モデルのA型(1931年製)各1台、トヨタ開発のF1用エンジン1基。T型は約1500万台生産された大衆車の先駆けで、人々のライフスタイルなど他方面に影響を与えた。A型は洗練された外観が特徴。2台とも、アンティーク収集家で東北大と共同研究の実績があるバーコードリーダー製造、オプトエレクトロニクス(埼玉県)の俵政美社長が寄贈した。
F1エンジンはV型10気筒で、排気量2998cc、最高出力900馬力。トヨタから贈られた。
建物は、約80平方メートルの平屋で円筒形のガラス張り。説明文や大型の動画ディスプレーも設置する。一般にも開放し、入場無料、無休。開館時間は未定。
1日は工学部機械系第一講義室で午後1時から開所式が行われる。トヨタの高橋敬三モータースポーツ部長が「トヨタ F1への挑戦」、俵社長が「アンティークの世界」と題し講演する。参加無料。A型フォードの走行もある。
開設に当たった厨川常元・教授(ナノ加工学)は「特に日本のものづくりを担う小中学生や高校生に講演を聞いてもらい、車に触れてほしい」と話している。
連絡先は工学部機械系広報推進室022(795)4043。