金属・漆・ガラス 融合工芸を展示

高岡、販売も

 金工と漆芸、ガラス工芸などの融合を試みる県内若手作家の作品展「クラフトマンズ ギャザリング!09」が15日、JR高岡駅前のウイングウイング高岡で始まった。来場者との交流をめざし、17日から出展作家による直接販売や、小物づくりなどのワークショップがある。

 高岡市デザイン・工芸センター主催で、金属や陶磁器、ガラスなど17組19人の作家の作品が中心。「メタル・グラス・ジャパン」と題したコーナーには、同センターが富山市の富山ガラス工房と共同でガラスや金属、漆の素材を生かして開発した実験的作品を展示=写真=している。

 底部を漆で着色したガラスのペーパーウエイト、ガラスの本体に金属のふたや持ち手をつけた酒器、スズ製の輪に漆塗りのプレートを組み合わせた三段重など、異なる素材を豊かな発想で一体化させた意欲作が並ぶ。

 18日まで。問い合わせは、同センター(0766・62・0520)へ。

明かりほのか ガラス彩る 倉敷・美観地区

倉敷市美観地区周辺の町家などを、ろうそくの明かりとガラス工芸で彩る「倉敷とあかりとガラスの作家たち」が13日、開幕した。18日まで。

 まちづくり機関・くらしきTMO、ガラス工芸コースのある倉敷芸術科学大、同市内のろうそくメーカーが昨年に続いて企画。この日から始まった町家喫茶・三宅商店(本町)と、ギャラリーはしまや(東町、14〜18日)、阿智神社斎館(本町、17、18日)の3会場で開かれ、計300点が並ぶ。

 三宅商店では、同大を卒業し、作家として活躍する12人が120点を出品。時折揺らめくキャンドルの炎とガラスの“共演”で柔らかに室内を照らし、入場者を魅了していた。

住宅で女性死亡、頭に殴られたような跡

12日、埼玉県入間市の住宅で70代とみられる女性が死んでいるのが見つかりました。女性の頭には殴られたような跡があり、警察は殺人事件として捜査しています。

 12日午後2時頃、入間市東藤沢で、鳥井朝子さん(77)の自宅近くに住む男性から、「7日ほど前から鳥井さんと連絡が取れない」と110番通報がありました。

 警察が自宅に駆けつけたところ、2階にある寝室で鳥井さんとみられる女性が頭から血を流して死んでいるのが見つかりました。

 警察の調べによりますと、女性は布団の上で横向きに倒れていて、頭には殴られたような跡があるということです。

 また、玄関は施錠されていましたが、1階の窓ガラスは割られたうえ鍵が開けられていた状態で、部屋には荒らされたような跡もあるということです。

 警察は遺体の身元の確認を急ぐとともに、殺人事件として捜査しています。(13日02:13)

互いの魅力 高め合う 羽咋 明日から作品展

石田利之さん・あい染めの婦人服
 あい染めの婦人服にガラス製のアクセサリーを合わせた作品展が十日から、羽咋市旭町のインテリア「ハヤシ」のショールームで始まる。ともに宝達志水町出身のあい染め作家石田利之さん(62)とジュエリーデザイナー柴田眸(ひとみ)さん(63)が企画。二人とも「お互いの作品の魅力を引き出すはず」と話している。

 石田さんは、あい染めや柿渋染めのコートやベスト、スカーフ、帽子など約五十点を展示する。出身地に近いかほく市中沼の自宅そばの工房で妻万喜子さん(60)ら家族で手作りしている。「あい染めは水がきれいじゃないとできない」とのこだわりから、自ら井戸を掘って使用している。

柴田眸さん・ガラスアクセサリー
 柴田さんは二十年ほど前、雑誌でガラスのアクセサリーに関心を持ち、宝達志水町今浜の自宅から毎週日帰りで神戸まで通いながら技術を身に付けた。女性の首もとを飾るガラス製のチョーカーやイヤリング約七十点を持ち込む。「石田さんの洋服に合わせるのが楽しみ」と、作品展を心待ちにしている。

 作品展は「異色展」と銘打ち、十八日まで。気に入った作品は購入することもできる。 (島崎勝弘)

疑問点を次々質問 県内初の裁判員裁判

岐阜地裁で開かれている県内初の裁判員裁判は7日、2日目の審理で被害女性の証人尋問と被告人質問を行った。証人尋問では日常的な暴力や被害を生々しく訴える被害女性に裁判員5人が初めて質問。一方、殺人未遂罪などに問われた岐阜市小西郷、配送業杉山幸保被告(43)は、あらためて強い殺意を否定した。段ボール製の模造ナイフを使い、被告人と弁護人が犯行状況を再現する場面もあった。3日目は被告人質問と被告人の元妻への証人尋問などをして結審する予定。

◆2日目の詳報 
 9・35 被告人が入廷し審理を再開。

 同40 法廷入り口から証言台までをついたてで隠し、被害女性への証人尋問が始まる。検察官から尋問を始め、弁護側と主張が食い違っている切られた後に胸や腹を突き刺そうとしたかについて、被害者は「心臓と胸と胸の間、胃の上あたりを刺してきました」と証言。「額にYの字の血管が浮き出て険しい顔をしていた」「殺されると思った」と振り返った。

 10・00 検察官がついたての奥で状況を再現。立ち位置や動きを裁判員らに説明。その途中で「大丈夫でしょうか。気分が悪くなったら教えて」と被害者を気遣う。被害者は「事件後も痛み止めと精神安定剤を飲んでいる」と被害後の状況を話し、日常的な暴力やナイフを使った脅しがあったと訴える。

 同30ごろ 検察官がマスクで隠した傷を見せるよう求めると、「病院や警察、子どもたち以外の前ではマスクを取って見せていない」と声を震わせる。尋問の最後には「被告人にどのような処罰を望むか」と聞かれ、「これまでの同じような事件で一番重い刑を望みます」。

 11・35 20分の休憩をはさんで弁護人の反対尋問を開始。被告人が窓ガラスを割って被害者のいるアパートの一室に入る際の様子について「しっかりと表情が見えたか」「視力はいくつか」などと質問。事件の際に被告人がナイフを持った手を振り上げたかどうかなど、記憶のあいまいな部分を被害者にただした。

 被告人との交際状況について、女性は「職場でナイフを持って待ち伏せをしていた」「おれからは逃げられない。別れるなら殺すと言われた」などと証言。プライバシーに踏み込んだ詳しい質問もあり、裁判員は両手の指を組んだり被告人を見たりして終始厳しい表情を見せた。

 13・30 20分休憩が長引き15分遅れで裁判官と裁判員による尋問が始まった。法廷で初めて口を開いた男性裁判員は「高い席から申し訳ありません」と前置きし、「これまで(交際してきた)被告人の『ここはいい』と思ったところはありますか」と質問。被害者は「疲れた体をマッサージしてくれたり湿布を買ってくれたりした」と返した。

 別の男性裁判員らが「暴力を受けてきて、事件までに何か対処はしていないか」「なぜ警察に行かなかったのか」などと代わる代わる疑問点を質問した。

 14・05 当初予定より1時間20分遅れて1時間の昼食休憩。

15・10 公判を再開し、被告人質問を開始。弁護人が被害者への日常的な暴力の有無を尋ねると「1回だけです」と被害者とは食い違う証言をしたが、「3、4回ナイフを突きつけた」とも話した。

 事件前日に被害者と車内で携帯電話のメールなどをめぐるトラブルの状況などを確認。弁護人の「殺すつもりは?」との問いに「ない。僕が刺さって死ぬかもしれないと思った」と証言した。ほかに「傷つけることは考え、傷つければほかの男が寄ってこず、僕が面倒を見られると考えた」などと熱っぽく語り、事件の際は「話をしに行った」と弁解した。

 同45 ボール紙で作った模造ナイフを出し、弁護人が被害者役を演じて事件の状況を再現。被告人が模造ナイフを手に切りつける様子などを演じた。争点となっている胸や腹を3回刺そうとしたという点について、「自分もバランスを崩して転倒し、右手が2回当たった」と説明したが、「そのとき左手は?」と問われると「頭が真っ白だった」。

 16・35 十分休憩をはさんで検察官が被告人への尋問を始めた。「話し合うために行ったというが、窓ガラスを割って話し合う人がいると思うか」と詰問されると、「かっとなっていました。頭が真っ白になっていた」と小声で繰り返した。

 捜査段階で殺意を認めていたことを問われ、「警察に、反省しているなら不利になるようなことを話せと言われた」などと主張した。

 17・32 最後に弁護側が尋問した際、秘匿とされた被害者の名前を誤って連呼し、裁判長が叱責(しっせき)して閉廷。

◆「自分から質問、量刑には必要」 傍聴人が感想
 岐阜地裁で七日、裁判を初めて傍聴したという名古屋市熱田区の主婦(54)は「被害者の証人尋問を見たが、検察官の質問を聞くと被害者に同情してしまうし、弁護人の話を聞くと逆に思える」と傍聴の感想を述べた。「自分が裁判員になった時は自分から積極的に質問しないと、量刑は決められないと実感した」と話していた。

ノーベル賞、3氏に物理学賞 光通信・CCD技術で成果

【パリ=古谷茂久】スウェーデン王立科学アカデミーは6日、2009年のノーベル物理学賞を香港中文大学の元学長チャールズ・カオ博士(75)と、米ベル研究所の元研究員ウィラード・ボイル博士(85)、同ジョージ・スミス博士(79)の3氏に贈ると発表した。光ファイバーを使った通信技術や、デジタルカメラの感光素子の開発などIT(情報技術)の発展に貢献したことが評価された。

 世界は光ファイバーによる大容量の通信網で結ばれており、情報は瞬時に行き交っている。カオ氏は1966年、透明度の高いガラスを導線に使えば光を使って高速通信ができることを予測、遠方にまで情報を送れる光ファイバーの原理を考案した。光通信はその後に実用化され、現代社会の大容量通信網へとつながった。

 ボイル氏とスミス氏は69年、光を電気信号に変えるCCD(電荷結合素子)を開発した。CCDは従来のフィルムに代わり、デジタルカメラやデジタルビデオ、新しい内視鏡などの実用化につながった。(06日 21:13)

ハーベスト専門学校と美樹ビル、都市景観賞に 

姫路市は5日、第8回都市景観賞の建築物部門に、ハーベスト医療福祉専門学校(南駅前町)と美樹ビル(本町)を選んだと発表した。同部門の選定は計17件。11月11日に市内である都市景観フォーラムで表彰する。

 同賞は1988年度に創設され、3年に1度表彰。建築物▽工作物▽広告物▽まちなみ-の4部門で、完成後約6年以内が対象。今回は54件(うち建築物51件)の応募があり、選考委員会(委員長=志賀咲穂・県立大環境人間学部教授)が審査した。

 ハーベスト専門学校は2007年11月に完成し、鉄骨(一部鉄筋コンクリート)造り5階建て。学生たちが気軽に話せる1階のラウンジが印象的で、開放的な雰囲気。カラフルな前面で、夜間は照明が当たり、ステージを見るようだと評価された。

 美樹ビルは08年5月完成。鉄骨・鉄筋コンクリート造り地上8階地下1階。姫路城と向き合い、大手前通りの重要な場所にある。上部の窓ガラスはシャープさと透明感を、タイル張りの下部はシラサギの翼をイメージ。城周辺のコンセプトを表現しているとされた。

 部門に関係なく、評価する特別賞が新設され、あずきミュージアム(阿保)▽読売DCビル(北条)▽あぼしまち交流館(網干区余子浜)-が選ばれた。建築物以外の3部門は該当が無かった。

(坂本 勝)

4日午後8時20分頃、岩手県二戸市金田一の旅館「緑風荘」=五日市和彦さん(72)経営=から出火、木造2階同旅館計約2600平方メートルを全焼した。

 二戸消防署などの発表によると、客の横浜市の男性公務員(28)が2階から逃げようとして飛び降り、足に軽傷を負ったが、ほかの客20人と従業員ら9人は近くの旅館に避難して無事だった。

 緑風荘には、東北地方に伝わる子供の姿をした精霊で、姿を見た人は幸せになると言われる「座敷わらし」が出るとして全国的に知られる「槐(えんじゅ)の間」がある。

 宿泊客の名古屋市中川区、会社員宇佐美俊浩さん(41)は「大浴場近くを通ったら、煙が見えた」といい、従業員に知らせて屋外に逃げたという。また、機械場を見に行った男性従業員は「煙がものすごい勢いで出ていた」と話していた。

 近くに住む無職女性(61)は、「建物の3倍ぐらいの高さまで火柱が上がり、ドン、ドンという爆発音とガラスが割れる音が何度も聞こえた」と青ざめていた。

 ホームページによると、緑風荘は全18室で、「槐の間」の予約は、2011年末までいっぱいだった。

(2009年10月4日23時02分 読売新聞)

商店街に山形大キャンパス 米沢

∞「気軽にどうぞ」

 米沢市の中心部・門東町の平和通り商店街の一角に山形大工学部の「ものづくり・ひとづくりキャンパス」が完成し、1日に開所式があった。市や商工会議所、地元企業などと連携し「産学協同」の拠点とする。

 事務所ビルの1、2階計250平方メートルを借りた同大の街中サテライト。気軽にのぞけるように1階は「教室」までガラス越し。2階は実験室、教員オフィスなどで事務員や担当研究者が常駐する。大学院の「ものづくり技術経営学専攻」に設けられた「グローバル戦略コース」の講義や、市内の若手経営者が対象の「経営塾」、講師を招いての各種「談話会」などを開く。

 開所式で大場好弘学部長は「研究、事業の相談など、地域をよくするため大いに利用してください」とあいさつ。米沢信用金庫の種村信次理事長も「誰でも入れるキャンパス。米沢に元気を取り戻す拠点にしよう」と述べた。

熊本市 家庭ごみ有料化開始 1日から 「燃やす」「埋立」の2種類 事業系は手数料値上げ

ごみ減量を目指し、熊本市で家庭ごみの「燃やすごみ」と「埋立ごみ」の有料化が1日から始まる。同市の有料化で、県内全自治体で有料となる。同市では事業系ごみの搬入手数料も、同日から値上げされる。

 「燃やすごみ」は生ごみやプラスチックなど。「埋立ごみ」はガラス類など。「ペットボトル」や「紙」、瓶・缶などの「資源ごみ」は従来通り無料で回収する。

 市指定ごみ袋は10枚一組で、大袋(45リットル)は350円、中袋(30リットル)は230円、小袋(15リットル)は120円。「燃やすごみ」のみ、特小袋(5リットル)を40円で販売する。同市は有料化の収益を年間約8億円と試算する。

 市指定ごみ袋の販売と販売予定店舗は25日現在で計536店。2歳未満の乳幼児がいる世帯や生活保護世帯、紙おむつを使う高齢者・障害者には一定枚数を無償配布する。

 事業系ごみの手数料は10キロ当たり20円値上げ。市東西の環境工場も1日から、機密文書やシュレッダーごみの受け入れを中止し、リサイクル業者に持ち込むよう呼び掛ける。

=2009/10/01付 西日本新聞朝刊=