松原1号墳丘墓:勾玉など521点 ガラス出土は県内最古 11日現地説明会 /鳥取

◇市埋蔵文化財センターが発表
 鳥取市松原の松原1号墳丘墓から521点ものガラス製品が出土したと市埋蔵文化財センターが発表した。墳丘墓は弥生時代後期前葉(約1900年前)のもので、ガラス勾玉(まがたま)が出土した墳丘墓としては県内最古になる。ガラス玉類の二大分布圏の九州北部と丹後地方以外でこれだけ大量のガラス製品が出土するのは極めて珍しいという。

 墳丘墓は東西約13・5メートル、南北約12メートル。内外に約30基の埋葬施設があり、うち4基からガラス勾玉や小玉などが出土した。ガラス玉は白く風化することが多いが、保存状態が良く、青い輝きを残している。当時、ガラス製品は貴重で、センターは地域を治めていた有力者の墓の可能性が高まったと説明している。

 高田健一・鳥取大准教授(考古学)は「ガラスの加工場があった丹後から流れてきたと考えるのが自然だろう。周辺にはほかにも墳丘墓が見られるが、時期や副葬品から見て松原墳丘墓に埋葬された人物がこの地域の埋葬の先駆者ではないか」と話している。

 現地説明会は11日午後1時半から。問い合わせは市埋蔵文化財センター(0857・22・0366)へ。【田中将隆】

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