ガラス製なべぶた:事故相次ぐ 加熱中に突然破損 /東京

ガラス製のなべぶたが、加熱中に突然破損する事故が相次いでいる。都内の消費生活相談窓口に99~08年度の10年間で23件の相談が寄せられたほか、都生活文化スポーツ局が実施したインターネット上のアンケートでは回答者2100人の7・4%が破損を経験しており、同局が注意を呼びかけている。

 消費生活相談窓口への相談は、23件のうち調理中の破損が18件でもっとも多く、ガラスの破損によりけがをした事例も4件あった。

 同局のアンケートで「破損を経験したことがある」と回答した人に割れ方を尋ねたところ、「クモの巣状に細かくひびが入った」が36・8%ともっとも多く、「破片が細かい鋭利なかけらになった」が30・7%で続いた。割れたときの状況では「まだ熱い状態で水をかけたり、水に浸して破損した」が35・1%、「床・流し台等に落としたら破損した」が26・3%、「普通になべまたはフライパンの上で加熱していて破損した」が19・3%だった。

 同局が都内のスーパーや百貨店などで購入したガラス製なべぶた55商品を対象にひずみなどの品質調査を実施したところ、すべて「強化ガラス」に該当したが、一部「耐熱強化ガラス」など誤解を招く表示のされている商品もあった。

 また、破損再現テストでは、コンロの炎に近づけて強く熱した場合やなべの上でふたをずらして熱した場合、加熱直後に水に浸したりした場合に破損する割合が高かった。【市川明代】

〔都内版〕

毎日新聞 2010年2月4日 地方版

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